療育手帳(B2)を取得した感想と実際に使ってみたメリット・デメリット

療育手帳どうする?
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我が家の自閉スペクトラムっ娘(すぺ子)には2020年の12月に療育手帳が発行されました。

私自身申請するかどうかで悩みました。

それでも取得してみた感想としてはデメリットよりもメリットが大きかったです。

その経験から、療育手帳申請するかどうかを悩んでいるママさん・パパさん向けにメリット・デメリットを解説していきたいと思います。

※現在2021年6月。約半年での個人の感想となりますのでご了承ください。

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うちの娘の発達障害の程度

娘のすぺ子は過去に2回発達検査を受けています。

2019年12月(3歳1カ月)新版K式発達検査2001で全領域87

2020年11月(4歳0カ月)田中ビネー知能検査VでIQ81~90

どちらも境界領域(グレーゾーン)という結果でした。

知的な部分は周りより少し幼い(発達がゆっくり)とのこと。

そして2020年の9月(3歳10カ月)に大学病院の精神神経科の医師より『自閉スペクトラム症』の診断をいただいています。

療育手帳の発行基準は?

私の住んでいる地域の療育手帳の発行基準は

『児童相談所や障害者更生相談所で知的障害と判定された人』

となっており、知的障害としては軽度(グレーゾーン)である娘は通常対象外かと思われました。

しかし『医師の診断書があり、かつ児童相談所での発達検査で必要と認められた場合には発行可能』という特例があり、これに該当するかも?とのこと。

かなり曖昧な表現で、問い合わせたところ児童相談所での検査と面談の結果で決まるそうです。

幸い診断書は先にもらっていたため、ダメ元で児童相談所の検査を受けてみたところ、B2(軽度)の認定で発行される運びとなりました。

すぺ子ママ
すぺ子ママ

市区町村によって基準は様々なようですので、お住いの地域の役所に確認してみてくださいね。

療育手帳(B2)を取得してみて感じたメリット

メリットとして感じたことは2つあります。

①税金が安くなる「税額控除」が受けられる

所得税の控除として「扶養控除」や「配偶者控除」と同じように「障害者控除」を受けることができます。

娘は夫(父親)の扶養に入っており、療育手帳B2の場合は一般障害者に該当するため、所得を計算する時に27万円が控除されます。

図にするとこんな感じです。

障害者控除の図解

また、住民税にも控除があります。

療育手帳B2の場合、住民税の控除金額は26万円でした。

どちらの控除もあくまで『課税所得を計算する前に引かれる金額』のため、27万円や26万円がまるまるマイナスされるという訳ではありません

所得税率(所得によって異なる)が20%だった場合には、27万円×20%=5.4万円。

だいたいこのくらい税金が安くなる計算です。

それでも5万円の差ってなかなか大きいですよね!!

すぺ子ママ
すぺ子ママ

交付日が12月31日までの場合、その年の所得税控除を受けることができます。

申請が年末近くで交付日が1月1日を過ぎてしまった場合には控除を受けられるのは翌年(新しい年)からになるのでご注意ください。

②公共施設やレジャー施設の割引が受けられる

私が一番恩恵を感じているのがこの割引制度です。

手帳が発行されている本人以外にも、介助者(同伴者)1名まで同じ割引が受けられる施設がほとんどです。

この半年間で我が家が実際に利用したサービスの一部をご紹介します。

利用施設本人介助者1名
市営の動物公園無料無料
市営の温水プール無料無料
横浜アンパンマンミュージアム半額半額
富士急ハイランド障害者料金障害者料金
ガーラ湯沢リフト券ハンディキャップ料金ハンディキャップ料金
日本レンタカー障害者割引(当人が利用する車に適用)
タクシー10%引き(当人が利用する車に適用)
※2021年7月時点

私の住む地域では、JRなど交通系については未就学児という事もありB2の療育手帳では恩恵が受けられません。

ですが、それでもを除いても沢山のレジャー施設で大幅な割引が受けられました。

(これ以外にも羽田空港の駐車場なんかにも割引があります)

割引についてはそれぞれの施設のホームページの料金欄に記載があります。

載っていない場合には直接問い合わせてみましょう。

浮いた分のお金でレンタカーを借りたり宿泊したりできるので、娘も家族も落ち着いて過ごせてお出かけの際にはとても助かっています。

すぺ子ママ
すぺ子ママ

コロナの問題がなければもっともっと色んなところに連れて行ってあげたいです

療育手帳のデメリット

デメリットに感じたことは以下の2点です。

①取得のための手続きが面倒

療育手帳取得までに私が行った手続きは次の通りです。

  • 主治医から自閉スペクトラム症の診断書をもらう
  • 市の療育相談課に「診断書があるが療育手帳が取れるか」を聞く→高齢・障害相談課に回される
  • 市の高齢・障害相談課に療育手帳発行手順を聞く→児童相談所に回される
  • 市の児童相談所に療育手帳を取得したい旨を電話で連絡
  • 約1ヶ月後、児童相談所にて発達検査(結果はその場で)
  • 翌日検査結果をもって再び市の高齢・障害相談課で申請手続き
  • 約2ヶ月後に通知の手紙が届き、高齢・障害相談課窓口で受取り

我が家の場合は先に診断書があったのでこれでもスムーズな方です。

市内でも色々なところに役割が散っているせいで、それぞれ出向く必要がありかなり労力がかかりました。

2年後の更新の時は児童相談所のところから同じ流れになりそうです。

②気持ちの面でショックを受ける可能性も

『療育手帳』と書かれた手帳が手元に来ます。

また各種サービスを受ける都度『障害者割引』『障害者控除』と・・・

我が子が『障害者』であることを突き付けられるシーンが確実に増えます。

また、会社員の方の場合は障害者控除を受けるため会社にその旨を伝える必要もあります。

そのあたりは覚悟の上で手続きされることをオススメします。

今後に期待できること

『障害者』と突き付けられることにショックを受けることもあるとお伝えしましたが、期待していることもあります。

それは進学の際に『手帳がある』ということで学校も本気になってくれるのではないかということ。

グレーゾーン児は特に診断が無い場合は、悲しいことに”ワガママ”や”甘やかし”に見られてしまうことがまだまだ多いです。

そこに『医師の診断書』や『療育手帳』があると、外部からのお墨付き(という言い方は違う気もしますが)ということになります。

良くも悪くも”そういう子”として接してくれるのではないか。

適切な配慮が受けられるのではないか。

と私自身期待している部分もあります。

まとめ 半年利用してみた感想

ここまで色々と書きましたが、ポイントを振り返ってみましょう。

  • 自治体によっては知的な障害が認められなくても、医師診断書があれば療育手帳が発行できる場合がある
  • 療育手帳B2で所得税・住民税が安くなる(障害者控除)
  • 公共施設やレジャー施設での割引で沢山の体験をさせてあげられる
  • 発行までの手続きが大変というデメリットもある
  • 『障害者』という事実と向き合う覚悟ができてから申請するのがおすすめ

私個人の感想としては、療育手帳はメリットの方が大きかったです。

特にレジャー施設での割引。

娘には小さいうちから色々なものを見せて、体験させて、世の中を知ってもらいたいと常々思っています。

その中で『好き』や『得意』に出会えたら幸せだなと。

テレビでもおなじみの「さかなクン」も発達障害ですが小さいころからお魚が大好きで、毎週お母さんに水族館に連れて行ってもらっていたという話を聞きました。

その結果、東洋大学名誉博士になられています。

同じように娘にも好きなものを見つけてもらいたい。

そのためにこういった割引制度を最大限に有効利用していきたいと思っています!

療育手帳の発行を検討されている方の参考になれば幸いです。

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